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2006年6月 9日 (金)

【Q】DNAはからだに良いか

 DNAを食べたり、化粧品に入れたりするための製品が売られていますが、ほんとうに効果があるのでしょうか。カフェの司会をやっていた中村さんが答えてくれます。

Q1: 最近DNAのサプリメントが出ていますが、あれって本当に身体にいいんですか?(の)

A1: DNAということばの響きから、生き物の設計図である遺伝子が入っているような錯覚を持たれる方がいると思いますが、遺伝情報を担ったDNAが入っているわけではありません。「DNA入り」という表現は「核酸入り」ということで使っているようです。あくまで核酸という分子(物質)が入っていると解釈してください。
 さて、【の】さんのご質問の「本当に身体にいいんですか?」との質問ですが、「核酸は体に必要なもの」ということは言えますが、「核酸入りサプリメントが体にいいか」については、いくつかの条件つきであれば「Yes」です。
 私たちが日常食べている肉や魚や野菜などはみな細胞でできていて、当然DNAも含まれており核酸を食していると言えます。ですが、この核酸はこのまま核酸として体に吸収されるものではありません。食べ物は胃腸と肝臓で分解された後に体に行きわたります。
 さて、人間が必要とする物質には自分の体内で合成できるものと、外から取り込まなければならないものがあります。例えばビタミンCは体内では合成できず、外から取り込まなくてはなりません。
 一方、核酸は体内で合成しています。食した物を材料として自分で作り出しているということです。だったらサプリメントとして飲む必要がないのではないかとなります。
 ですが、加齢やストレスによって、この合成する能力が低下している時の補助食品としてならば、ある程度有効だろうと思われます。ただし、この核酸入りサプリメントも肉や魚と同様に消化器官で分解のプロセスを通ります。この時に核酸が分解されてしまったのでは、意味を成しません。直接核酸を核酸として体内に取り込めるか否かがサプリメント摂取の真価の分かれ道だと思います。
 ちなみに核酸(DNA)入りサプリメントの説明には「体内に取り込める高分子構造の核酸」といった文がついていますが、その有効性について本当に確かめようとしたら、本格的なサイエンスショップ(科学相談所)を設立して調査しなくてはならないかもしれません。(中村)

 核酸分子がどのくらいまで分解されて取り込まれるかということがキーとなりそうですが、高分子のまま体内に取り込むということはないだろうと思われます。せいぜいが、ヌクレオチドという「単位」のままということのように思われます。逆に、核酸を利用する場合にもこの単位にまで分解されていないと利用できませんので、高分子のまま取り込んでも意味がないということになります。

Q2: 化粧品に入っているDNAって何ですか?どういう効果があるんですか?(sarasara)

A2: 質問のDNAは核酸入りの化粧品のことだと思います。化粧品の真価は、表皮細胞に届くのか、真皮細胞に届くのか、はたまた皮膚の表面に乗っているだけなのかで変わってきます。核酸入り化粧品の有効性については私は「No」と答えます。なぜならば、真皮細胞に直接核酸が届くとは考え難いからです。
 食べて有効そうなものをすぐ化粧品にも配合したがる「医薬部外品」業界ですが、表面を被い、乾燥や紫外線から守る物質は作れても、皮膚の細胞内に届く物質となると、それも医薬品以外で安全なものとなると限界があるのではないでしょうか。(中村)

 危険ではないものなら、何でも入れてみるというのが化粧品と健康食品業界かもしれませんが、何度も何度も事故を繰り返していますね。

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