2006年3月30日 (木)

シンポジウム関連の話題

 3月17日のエントリー「【Q】ノックアウトマウスのノックアウトとは何ですか?」に、3月18日のシンポジウムに関連したコメントがあります。サイエンスカフェに関する、とても大切な議論がされておりますので、ぜひともごらんください。

 とは思いましたが、中村さんからのアドバイスによりまして、ここに再録することにしました。

 場違いなコメントです。 失礼。
 今日、COSTEPのシンポジュームに参加してきました。 「サイエンスカフェ、最多得点」おめでとう御座います。 コメンテータの皆様から「目的が・・・」と言うコメントがありましたが、いささか疑問を感じました。 そもそも、科学に興味を抱くのに、普遍的、ないしは意図された目的があるのでしょうか? あるとすれば、極めて個人的な「探究心」のように思います。 そう言った、探求心を率直に表現し、「同じ思いの人が居る」、「こうしたアプローチの仕方がある」と言う見本を示すので十分ではないでしょうか? その結果として、社会に何かを伝えようと言う意欲、社会の問題点を訴えようとする人が少しでも勇気付けられれば良いと思うのですが。 コミュニケータ(コミニュケータではありませんね?)の役割は何処を目指すのでしょうか?
投稿 hero | 2006/03/18 21:44:54


 heroさん、コメントありがとうございます。ならびに、今日のシンポジウムに参加していただけたということ、感激です。サイエンス・カフェでの出会いが、ここまで発展するとは正直いって思ってもいませんでした。ところが、今日は懇親会の席でも「カフェ仲間」に会うことができ、感動していたところです。カフェってすごい!
 さて、コメンテーターの方からなかなか厳しいお言葉をいただいたのは事実です。heroさんのおっしゃるように「何もそこまで」という意見もごもっともだと思いますが、私としてはあのコメントは我々主催者側に対して「たとえうまくいったからといって、調子に乗ってはいけませんよ」という戒めの言葉だと思っています。たとえ意図を持ってやったとしても、たまたま集まったたくさんの人を意図のように動かすことなどできません。カフェというものは、あくまでも我々と参加された市民の皆さんがその場で作る即興作品だと思います。コミュニケーターというものは、その即興劇の舞台を用意する裏方というのが最低限の役割でしょうか。目的を持って誘導しようなどと思った瞬間に失敗が約束されているようなものだと思います。
投稿 栃内 | 2006/03/18 22:59:44


 

CoSTEPの教育スタッフの一人として,サイエンス・カフェの制作を含む「科学技術プレゼンテーション実習」を担当しています。heroさん,昨日は発表会・シンポジウムへのご参加,またコメントありがとうございます。 サイエンス・カフェに関していえば,私も,栃内さんの書かれているとおり,即興劇のプロデューサー,演出家,裏方といったところがコミュニケーターの基本的役割だと考えています(もちろん,3月10日のカフェでの,栃内さん,中村さん,メインスピーカー,ファシリテーターの皆さんのように,「俳優」として舞台に立つという役目もありだと思います)。こうした「演出」や「演技」を通じて,よく知らない人同士(“専門家”“市民” etc.)が出会い,科学技術をめぐって対話する場を創出することが,コミュニケーターの仕事になると思います。どうしてカフェをやるのかという「目的」(この場合,個人的にはあまり好きな言葉ではないのですが)を問われれば,このような次元で答えるしかないような気がしています。
投稿 三上 | 2006/03/19 7:37:08


 私はサイエンスカフェに何回かボランティアで参加させてもらっている大学院生です。
 私は1月にあったワークショップでのトム・シェイクスピアさんのお話がすごく印象的に残っています。トム・シェイクスピアさんはイギリスにおけるサイエンスカフェの第一人者です。シェイクスピアさんは話の中でサイエンスを文化の一つとして捉えていくこと、映画館や劇場に行くように気軽にサイエンスカフェに行くことを提案していました。 サイエンスコミュニケーターは科学の専門家ではない人が多いと思うので、特別な思想に偏っているわけでもなく中立的な立場で科学を楽しむことができる人達だと思っています。だから、何か難しいことを訴えるというよりも、歌ったり踊ったりするように、一つの自己表現の手段としてサイエンスカフェをやっても良いのではないかと私は感じています。私がボランティアをやっているのも、幾つか理由があっても、根本はカフェをやっていて気持ちが良いという理由からです。 映画もお芝居も面白くなかったら、お客さんは来なくなります。サイエンスカフェだって面白くなかったらお客さんは来ないし、カフェの場でも盛り上がらないと思います。その点で言えば札幌のサイエンスカフェは大盛況でしたし、文化として確立していくことも夢ではないような気がしています。
投稿 mutumi | 2006/03/20 23:15:47


 ここで話されていること、とても大事な話だと思いました。関連意見を「シンポジウム関連の話題」のエントリーにTBしました。
 ♪栃内先生へ 「ノックアウトマウスのエントリー」を別日程で入れなおすという手があります。で、ここのエントリーをシンポジウム関連にしてしまうとか。ノックアウトマウスに関するコメント(まだ入ってませんが)とシンポジウム関連コメントが混在しなくていいかもしれません。ご依頼いただければ私の方で作業しますが。
投稿 中村 | 2006/03/23 10:31:08

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2006年3月11日 (土)

受講生が独力でやったサイエンスカフェ

 もう11日も明けて、4時近い時間になってしまいましたが、昨日の夕方はサイエンスカフェ札幌の第6回目が行われました。

 CoSTEPのメンバーなのではありますが、今まで私はサイエンスカフェの企画・運営に協力をしたことはなく、今回が初めて協力させていただきました。しかし、それもスーパーバイザーというあまり積極的な意味を持たない役割でお手伝い程度のことしかできなかったのですが、企画・運営を担当したNさんを中心とする受講生の皆さんの成長ぶりに驚かされたカフェでした。

 もちろん、Mさんを初めとするCoSTEP教員団のサポートがなければ実現はできなかったものではあるのですが、Mさんが「今回は自分たちの出る幕がほとんどなく暇だった」とおっしゃっていたように、受講生およびそのボランティア応援団だけでほとんどの運営をやり抜いた「歴史的カフェ」と言えるものになったようです。

 今回のカフェは今までとはまったく趣向を変えて、話題提供者も若い研究者のお二人で、しかも話題は敢えて専門ズバリというものではなく、テーマにかすってはいるものの、専門に強くこだわることのない分野を勉強していただき、市民の皆さんのわかりやすいレベルでお話をするということで始まりました。

 さらに、その話題提供の後には、大学院生のファシリテーター6人が出店を開いて、自分たちの得意な話をするというアラカルト・カフェが行われ、どの店も盛況にお客さんが入っていたようです。

 最後は私が、それほどの知識もないことを覚悟の上で、聞きにいらっしゃった方からのDNA・遺伝子関連の「どんな質問」にもお答えするという、なんとも無謀なコーナーを実行しました。もちろん、すべてに完璧にお答えすることはできませんでしたので、今後は宿題という意味も含めてブログ上で、今日いらっしゃった方々とのやりとりを続けていきたいと思っています。

 そのやりとりをするために昨日10日から、新しいブログを立ち上げました。題して「サイエンス・カフェ札幌『今さら聞ける!?DNA』」です。このブログは卒業実習として、今回のサイエンス・カフェの企画・ディレクションだけではなく、DNA基礎講座と2人の話題提供者に対する突っ込み、および最後の「今さら聞ける!?DNA」QandAの司会進行までもやったNさんが、昨夜寝ないで作ってくれたものだと聞いています。

 今後は、このブログを通じて、本日のカフェでお答えし切れなかった疑問や、今後出てくるであろう質問、さらにはここでお答えした質問に対する回答に納得できないということや、反論などについてこの場で議論を深めて行きたいと思います。

 とりあえず、3ヶ月の期間限定でブログを運用していきたいと思っておりますが、ここで行われる議論の進み具合によっては、さらに延長することも大いにあり得ると思いますし、さらにはブログを分割して発展する可能性もあるかもしれません。

 とりあえず、今回のカフェを評価できることは、ディレクターのNさん、話題提供者のTさん、Eさん、さらにファシリテーターのKさん、Sさん、Nさん、Mさん、Hさん、それにTさんのすべてが「楽しんだ」という感想を持てたことだと思います。正直に申し上げると、私は苦手の分野ということもあり、完全燃焼しきれなかったという思いがあるにはあったのですが、全体として見ると主催者および参加者の方々が示したある種の爆発的情熱にあおられて、「これは歴史に残るサイエンス・カフェになるだろう」という思いを持ちました。

 参加者の方々が残していってくださったアンケートの中にある称賛の言葉は、半分はお世辞があったとしても主催者側を十分に満足させるものでした。

 今後はこの「燃え上がった火」を消さないように、ブログで参加者の皆さんおよびこれから参加される皆さんと話し合いを続けて行ければと思っております。

 というわけで皆さん、明日からもどうぞよろしくお願い申し上げます。

 どうもお疲れさまでした。

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